彼のパン屋さん

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少し長文ですが、よろしければお付合いください^^

 

例年、市内の23校の小学校さんの修学旅行に同行して写真を撮ります。

今はコロナで状況が難しいですが、例年そんな感じです。

一緒に回りながら写真を撮っていると、最初は「あの写真撮ってるおっさんなんなの?」の目線だった児童さんたちもだんだん打ち解けてくれて

道中で他愛ない話をしたり冗談を言い合ったりするようになります。

数年前の修学旅行、夕食を食べるレストランへ向かう道中だったでしょうか。

人懐っこい男子児童が声をかけてきました。

 

「ねーねーカメラマンさーん、面白いダジャレ言ってー」

 

すごいムチャ振り。

ダジャレは駄洒落と書き、「駄」は「つまらないもの、値打ちのないもの」という意味なので

「面白い駄洒落」というワードがすでに1行で矛盾しているわけなのですが、それはさておき

子どもはときに残酷。こんなの振った方だってリアクションの引き出しには「うわさぶ~、ツマンネー」しか用意されてないことは明白です。すでに詰んでる。すべったら「クソサブカメラマン」の烙印を押されてしまう!ここで舐められると後の仕事がやりづらいぞ。集合写真撮るとき誰も目を開けてくれなくなるかもしれない!

試すような目で見てくる数人の児童たち。どーすんの俺!

 

しかし、追い詰められた僕の脳裏にキラリと閃くものが。

僕が彼らと同じ小学生だった頃に、何かの拍子にクラスメイトのR君が言い放ち、半日笑い転げたシャレ。(なんなら今も思い出し笑いでにやける)あれしかない。

およそ20年の封印を破り、解き放った渾身のシャレは…

なんと、ウケた!

小学生達は笑い、思いがけず面白かったことに驚いてさえいる様子!

やった。大逆転。僕のカメラマンとしての面目は保たれた!(写真関係ないけど。)

僕は心の中で、あの日のR君に

まだ僕達が声変わりもしてなかった頃のR君に

心からの謝辞を述べた。ありがとう。

 

そんなR君が4月に素敵なパン屋さん Bakery ON!を開業しました。

先日やっと行けましたが、とても美味しかったです^^

 

※ちなみにそのシャレは秘密ですが、味をしめて隣町の小学校でもかましたらめっちゃスベりました。中野の小学生限定のツボを刺激するタイプなのかもしれません。

 

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